SONY Reader PRS-T3S を買った。
2014-02-25 末尾に1か月使っての追記あり
以前から自炊含めた電子書籍リーダーが欲しく、普通のAndroidタブレットなども検討していたんですが、タブレットとなると別の用途も含めると10インチクラスが欲しい。しかし電子書籍ビューアーとしては10インチは大きすぎるし重い。結局タブレットと電子書籍リーダーは別に用意することにした。
電子書籍リーダー用としてはもちろんNexus7やiPad miniなどの7~8インチクラスのタブレットも考慮に入れていたんですが、実際にE Ink社の電子ペーパーを使った電子書籍リーダーを見てみたらその美しさにびっくりした。
文字が表示されているのではなく実際そこに印刷されているかのように感じる美しさは、実際に実機で見てみないと理解できないかも。
競合製品
おなじE Inkの電子ペーパーを使った競合製品には、楽天のKoboやAmazonのKindle PaperWhiteなどがあるが、その中でSONY Readerを選んだのは
物理キー搭載
タッチパネルなので画面スワイプしてもページ送りできるんですが、クリック感のある物理キーは確実にページ送りした感触が得られるので欲しいところ。ここらへんは好みによるかと思います。あとこの物理キーは角が尖っているのでちょっと指触りが悪い。
Evernote連携機能
Evernoteを「後で読む」的な使い方してるので、SONY Readerに同期させて読んでいます。
PRS-T3S | Kobo Aura | Kobo Glo | Kindle Paperwhite(2013) | |
---|---|---|---|---|
カラー | ブラック / レッド / ホワイト | ブラック / ピンク | ブラックナイト / ピンクサンセット / ブルームーン / シルバースター | ブラック |
ディスプレイ | 6型 E Inkディスプレイ 16 階調グレースケール | |||
Pearl HD | Carta | |||
解像度 | 758 x 1024 | 758 x 1014 | 758 x 1024 | |
操作 | タッチパネル 物理5キー |
タッチパネル | ||
対応フォーマット | .mnh .zbf .book .epub .pdf .txt .jpg .gif .png .bmp | EPUB、PDF、JPEG、GIF、PNG、BMP、TIFF、HTML、CBZ、CBR、MOBI | EPUB、PDF (JPEG、GIF、PNG、BMP、TIFF、HTML、CBZ、CBR、MOBIも表示可) |
Kindle(AZW3)、TXT、PDF、保護されていないMOBI、PRCに対応。HTML、DOC、DOCX、JPEG、GIF、PNG、BMPは変換して対応 |
ネットワーク | IEEE 802.11b/g/n WEP/WPA/WPA2 | |||
幅 | 約 107 mm | 114 mm | 114 mm | 117 mm |
高さ | 約 160.5mm | 150 mm | 157 mm | 169 mm |
奥行 | 約 9.5 mm | 8.1 mm | 10 mm | 9.1 mm |
重量 | 160 g | 174 g | 185 g | 206 g 215 g (3G) |
フロントライト | オプション | 内蔵 | ||
内蔵メモリ | 約2GB (内使用可能約1.2GB) | 約4GB (内使用可能 約3GB) | 約2GB (内使用可能 約1GB) | 4GB (内使用可能 3.1GB) |
外部メディア | microSD 2GB以下 microSDHC 32GB以下 (共にFAT) |
なし | ||
WebSite | PRS-T3S | Kobo Aura | kobo glo | Kindle Paperwhite(ニューモデル) |
選ぶ際の比較ポイントは、ライトの必要性、SDカードスロットの有無、重量、電子書籍のコンテンツ量。といったところだろうか。
KindleはSDカードが無いがSONY ReaderやKoboと比べて購入できるコンテンツが豊富。
自炊するならSONY ReaderかKoboが良さそう
フロントライトは必要に思えなかったので、LEDライトが付いていない普通のカバーを買った。
PRS-T3Sの写真などいろいろ
別売のブックカバーPRSA-SC30 を取り付けた状態。
磁石でも内蔵されているのかピタッと吸い付くように閉じることができる。
また、ブックカバーを利用している場合、閉じると即時にスリープモードに移行する。
文庫本とほぼ同じサイズ。画面はノングレアのタッチパネル
物理キーがあるのでタッチパネルをスワイプしてのページ送りはあまりしないが、スワイプ多用する人だと段差が気になるかも?
楽天のKobo Auraは段差のないフラットディスプレイになっているようだ。
カバーなしだと約9.5mm LEDのついていないノーマルカバーありで11.5mm
以降の情報は 2013年12月購入 firm 1.0.01.09040 での内容です。
付属品と保証期間
付属品は50㎝のUSB⇔microUSBケーブルのみ
保証期間は1年間
オプション
カバー / LEDカバー
ACアダプター PRSA-AC10
同梱アプリ
ブラウザ
userAgent
Mozilla/5.0 (Linux; U; ja-jp; EBRD1301; EXT; BKLST) AppleWebkit/533.1 (KHTML,like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/533.1
ページの読み込みは速いが、スワイプでのページスクロール時に毎回暗転リフレッシュするので、すらすら読むというわけにはいかない。
あともちろん画像はすべてグレースケール
有害サイトフィルタリングサービスも搭載されている。ここの製品みたい。
有害サイトフィルタリングソフト「i-フィルター(アイフィルター)」
細かい製品バージョンは不明。
辞書
「大辞林 第三版」「ジーニアス英和辞典 第四版」「New Oxford American Dictionary」が内蔵されていて、言葉や単語長押しすることで意味を調べることができる。(コミックなど画像内の文字は不可)
単語を選択してからの辞書の切り替えも可能。
また、WikipediaやGoogleで単語を検索も可能
手書きメモ
タッチパッドに指で絵や文字を書ける。試してませんが、スタイラスでももちろん大丈夫そう。初期状態では使用例として手書き地図が保存されていましたw
画面キャプチャ機能を使ってjpg画像としても保存できる。
テキストメモ
涼宮ハルヒを正しく変換候補として出してきたが、長門有希は駄目だった。
予測変換も可。iWnnが搭載されているようだ。
ディスプレイの応答速度の遅さに気を取られるが入力のレスポンスは悪くない
画像
画像ギャラリー。ブラウザで画像を保存した場合や、手書きメモをキャプチャした場合ここに保存される。
スリープモード時の壁紙として選択もできる。
スライドショーも可能。
後述のEvernote連携機能を利用してEvernoteへのアップロードも可能
Evernote連携
自動的に同期するかどうか選択可能。能動的に同期するボタンもある。
同期する対象のノートブックも選択可能
読むときは本棚をEvernoteに切り替えて閲覧。
編集はできないっぽい?
Facebook連携
投稿できるらしいが利用してないので不明
その他メモ
フォント関連
商標/著作権情報に
This Product includes Iwata Mincho Font designed by IWATA Corporation.
の文面アリ。イワタ明朝のどれかだろうけど素人にはわからず。
おなじく、
本製品は、フォントワークス株式会社のフォントを使用しています
の文面もアリ。
インストール済みフォントを調べたかったのだけど、ブラウザから判別するサービスはどれもFlashが利用されていて利用できず。
ROOT化でいろいろ解決しそうではあるが、過去のSONY READERではOSのRoot化に成功しているようだが、PRS-T3はまだ成功例なし?(2014年1月現在)
カスタムフォントの利用はSDカードもしくは本体メモリにフォントファイルを保存しておいて、ePub内のCSSから指定する方法が提案されていた。
@font-face {
font-family: serif;
font-weight: normal;
font-style: normal;
src: url(res:///ebook/fonts/../../mnt/sdcard/fonts/GeorgiaEInk15.ttf);
}
参考:PRS-T3 T3 fonts & custom fonts – MobileRead Forums
OS
たぶんほぼ間違いなくAndroid
バージョン不明
商標/著作権情報にGoogleの文字アリ
技適
[R] 005-100480
[T] D13-0087005
http://www.tele.soumu.go.jp/giteki/SearchServlet?pageID=jg01_01&PC=005&TC=N&PK=1&FN=353tuv&SN=%94%46%8F%D8&LN=27&R1=*****&R2=*****
初期設定
日付と時刻の設定
タッチパネルで操作
PCとUSB接続していたので 本機をコンピューターに認識させるかどうか聞かれた
SetUpドライブとReaderドライブが追加された
eBookTransfer for Readerのインストール
My Sony Club IDを持っているかどうか聞かれる
Readerの製品登録を行うかどうか (登録するとReaderStoreで使えるSonyポイントが500ポイント分もらえる
ReaderStoreで機器認証を行う
USBでReaderを接続した状態でPCのブラウザから機器認証登録を行う
download_ebook_[日付]xxxxxx.mbbs がダウンロードされるので eBook Transfer for Reader で開く。「接続されているReaderを機器認証しました。」
初期設定完了
電子書籍サイト
ソニーのReaderStore、紀伊国屋書店が利用できる。
それぞれ全く別のログインID、支払方法、ポイントシステム
電子書籍の不安な点として、事業者がサービス終了した場合に購入した書籍が読めなくなることがあるんですが、(電子書籍サービス「エルパカBOOKS」が2月24日に終了–購入済み書籍は閲覧不可に)ReaderStoreと紀伊国屋書店の場合は利用機器認証という仕組みを使っており、サービスが終了してもその認証された端末なら終了後も読むことができる。
書籍のバックアップやコピーも可能なので、「Reader内のmicroSDに余裕が無くなってきたなー。」と思ったらPCに書籍ファイルを移動させることも可能。(eBook Transfer for Readerを利用してアーカイブフォルダーに移す)
AmazonのKindle書籍も含めてまだまだ書籍が充実してるとは言えない状況。
有名どころはある程度網羅されているが、ちょっとマイナーな出版社になるとラインナップに入っていない。
そういう場合は現状自炊するしかない状況。
使用感
WEB+DB PRESS総集編のPDFをeBook Transfer for Readerで転送して表示させてみたが、ページ送りに10数秒かかる。
PDFは公式サイト購入書籍以外はサポート外の事がほとんどなので仕方がないのかも。やはりReader用に変換し直す必要がありそう。
ファイルサイズが大きいとページ送りに時間がかかるという話も。(WEB+DB PRESS総集編の場合1ファイル13~92MB、PDFver 1.7、B5サイズ 25.7cm x 18.2cm)
6インチ文庫本サイズの端末なのであまり大きな書籍だと、文字が小さくて読みづらい
文字サイズ変更機能はあるが、コミックや雑誌など文字サイズを変更できない書籍も多い。
E Ink特有のページ送り時の暗転はまったく気にならない。残像もそこまで気になるほどではなかった。
残像が気になるならカバーを一瞬閉じれば、スリープモード移行時の暗転で残像はリセットできる。
自炊用メモ
いろいろ調整中。後で書くもしかしたら別記事になるかも。
使用ソフトウェア ChainLP
設定などはComic/lrf – Sony Reader Tips(ソニーリーダーまとめサイト/Wiki)の設定例参照
サイズ
PDF 758 x 1024
ePub 738 x 965 (横758でも問題無さそうな気がするけど)
追記2014.02.25:1か月ほど利用してみて
・1週間ほどのハワイ旅行にも持って行き、バスや飛行機の中で読んでいたが1度も充電の必要は無かった。
・青年誌サイズのコミックは文字が小さく感じる(読む人の視力によるところが大きそう)
・夜行バスや夜間の航空機内でも備え付けの手元を照らすライトで十分読書可能。
・カバー裏がスエード状なのでホコリが付きやすいような……。
・白のカバーはお勧めしません!汚れが目立つ。カバーを裏返して手で持つ部分がどうしても汚れる。
白本体に赤カバーで紅白モデルにするとか、白本体に黒カバーというのもオシャレかも。
洗って汚れが落ちないようなら黒カバーでも買おうかな。
・たまに(20冊に1回ぐらい)操作が利かなくなって再起動する。(自炊PDFなのでそっちの原因かも)
・重さが気になる事は1度も無かった。
・物理キーはやっぱ便利
・カバーのおかげで乱雑に鞄に放り込んでも問題なし。
・書籍の並び順を[タイトル順]にした時の並びに改善の余地あり (ファイル名順ならば問題なし)
- 例:
- ほげほげ 1巻
- ほげほげ 10巻
- ほげほげ 11巻
- ほげほげ 2巻
- ほげほげ 3巻
- ほげほげ 4巻
01巻、02巻のようにタイトル名を付けていれば問題はないが、後から変更するのはちょっと手間ではある。
タイトル順ではなくファイル名順にしてもタイトルは表示されるので、並び替えはファイル名順で運用するのが良さそう